壱号ブログ
雨月のブログです。BLサイト「イチゴウニゴウ。」運営中。
[PR]
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
最後まで視聴者(私)を振り切った龍馬伝
武市さんの東洋様暗殺自白、高杉さん三味線無双、霧島エクスカリバー等など、ぶっ飛んだ発想でもって私の度肝(というか堪忍袋というか)を華麗に抜きまくってくれた龍馬伝。
栄えある最終回はどんな結末を用意しているのやら。。。
怖い気もしますが、まぁ最初から順番に。
冒頭、軽く挨拶代わりだと言わんばかりに武市さんや以蔵、長次郎たちを登場して吃驚。
嗚呼、武市さん! お懐かしい! と一瞬感慨にふけるも、すぐさま「龍馬ようやった!」絶賛&「龍馬龍馬龍馬」コールにげんなり。。。
夢の中でまで人にageさせるとかどないやねん!
まぁこれ、武市さんたちが大政奉還を夢見ていたのなら、まだ納得いくんですがねぇ。そんなこと一切言ってなかったから、なんでタイセーホーカンを成し遂げた龍馬をそんなに褒めるのか分からないっていう。
(あと、暗殺直前の武市さんを役職につけたかった云々もねぇ。生前の武市さんに賛同しているシーンをもっと描いていれば・・・)
もう……最後までつくづく伏線&積み重ね放棄はなはだしいです。
で、大政奉還を一人で成し遂げた(笑)龍馬様。京の街中どころか夢の中でまでマンセーされたもんだから、すっかり勢いづいちゃって、あの有名な「○○○」の書状を各藩に送っちゃいます。
龍馬はわざとみんなを煽るためにそんな書状を送った訳ですが……ここから、今まで散々しつこいくらいに描いてきた「龍馬の人の心の機微が読めない」設定が素晴らしいくらいに生きてきて吹きました。
(相当私の中で前回の「どうでもいいですろぉ!」発言が効いているようです)
まぁとにかくあの、いくら周りに忠告されてもそれらを全部聞き流して、自分に悦って爆進するさまのナチュラルっぷりったらなかったです。
弥太郎や春嶽様があんなに警告してくれたのにねぇ。
とはいえ、龍馬のKYのナチュラルっぷり以外は空虚なことこの上なかった。ってか、おざなりにしすぎです。
龍馬への敵意を露わにする薩長の面々。一時は龍馬と志を一つにして頑張った仲なんだから、立場的に龍馬を疎ましく想わなければならない葛藤は一切描かず。
春嶽様は今まで殆ど出てこなかったから、上座に龍馬を座らせた意図も警告の意図もまるで分からず。
大政奉還を達成すべくともに頑張ってきた土佐の面々なんか今回一秒だって登場させない。
弥太郎と龍馬の関係にいたっても、第一話からまるで成長していない。
何なんですか、この水素よりも軽い人間関係。この方たちと龍馬の今までのふれあいって一体なんだったんだ!
まぁ、最後の最後で「う~み!」に続く迷言「アイ・ラブ・ユー」が出てきたことで全部ぶっ飛びましたけどね。。。
そして中岡との最後の語らい。完璧に自分の世界に入って語りまくる龍馬を茫然と見つめる中岡のドン引き顔が凄まじすぎる(笑)
「駄目だ、こいつはやくなんとかしないと」って言葉が聞こえてきそうでした。
んで、とってつけたように蝦夷地のことを語るとこもねぇ。確かに龍馬が蝦夷地開拓の夢を抱いていたのは事実だけど、そんなこと今まで一言も言ったことなかったなかったじゃないか! っていう。
しかし、このシーン。二人がどれだけの盟友で、中岡がいかに凄い人物であるかをしっかり描いていれば、結構ジーンときたろうになぁ。ホントに残念。
そして、残念といえば見廻り組。
実を言えばちょっと楽しみにしていたんです。第四部誰が龍馬を殺すのかミステリー風で攻めると聞いていたので、実行犯見廻り組の背後で誰が糸を引いてることにするのかと。
けれど、蓋を開けてみれば彼ら単独犯による犯行っていうね。なんだそりゃって話ですよ。じゃぁ何のためにみっちー大久保は出てきたんだ!
とはいえ、見廻り組御一行の面々はなかなか味が出ていてよかったと思います。
特に亀ちゃんこと今井さん。凄く良かったです。平常の抑えた演技と感情をむき出しにした激昂演技、たまりません!
中岡と原田局長のなんだかなぁって感じの斬り合いとは違うモノを見せてくれるのか?! と思ったら……
……ホントにやってくれた!!!!!!!!!!!!!!
このドラマには今までことごとく裏切られてきました。でも! 最後の最後でようやく! 期待に応えてくれました!
いやぁ、あの暗殺シーンはよかった!!!(下にいた家族はどうしたのか気になりますが)
龍馬の「どういてじゃぁああ!」には色んな意味で笑えましたが、それ以外はホントに素晴らしい!
まさか、あんなに凄惨に生々しく暗殺シーンをやるとは思いませんでした。寺田屋とか綺麗なチャンバラでしたから。
そして、倒れ込んだ龍馬を執拗に斬りつける亀ちゃんの返り血まみれのあの顔! そうだよ。人を斬るっていうのは、襲われるっていうのはこれくらい壮絶なもんなんだよ。。。
威嚇射撃だとか、「命は大事にしいや!」って決め台詞とか……そんなものは到底入り込めないくらい。
龍馬を斬り捨てた後も一切笑顔がないっていうのがまたいいですね。殺したいほど憎んだ相手を仕留めたっていうのに、その顔にはよりいっそうの哀愁さえ漂ってる。
きっと、彼らは分かってるんでしょうね。龍馬一人を斬ったくらいじゃ、もう時代の流れは止められないと。それでも殺さずにはいられなかった。そういう複雑な心境が出ていてよかったです。
最後の最後で……これぞ大河! 的なシーンを見ることができました。亀ちゃん、ホントにありがとう!!!
で、斬られた後の龍馬。中岡を敢えて偽名で呼んだっていうエピはなかったですね。それは残念でしたが、「ごめんちぁ~」も「俺は生き切った! 満足満足!」がなかったのは良かった。あれがあったら、ホントげんなりですからね。
(あ、でも龍馬が死ぬと同時にOPの龍が近江屋の屋根突き破って天に昇るってシーンがなかったのは残念だったなぁ。ちょっと期待してたのに(笑))
「お前はまだまだ」と中岡に言われた時の龍馬の気持ちを想うと切なくなります。まだ三十三。やりたいことは数えきれないほどたくさんあったのに。。。
そんなどうしようもない無念、計り知れない可能性を抱いて死んでいったからこそ、坂本龍馬という人はよりいっそう愛されるのかもしれないですね。
と、凄くしんみりしてたのに……なんですか、あの終わりは!???!!!!!!!!
いくらなんでも酷過ぎるでしょう!!
ここまで……一年近く長々とやってきて、ラストの締めが弥太郎のコントのようなずっこけポーズとともに「岩崎弥太郎没」テロップとか、まじふざけんな!!!
違うだろう! ここは龍馬が死んだその後の日本をダイジェストに描いて、龍馬の志がどう影響したかをやるべきでしょ! それなのに最後にまた第一話と同じツンデレ愛の告白を声高に叫んでぽっくり! って。
結局何が言いたかったんだよ、このドラマ!
ホント、訳分からん!
ということで、このドラマ。私の理解を追いつかせることを許さず、最後までぶっちぎって行ってしまいました。
けれど、なんだかんだ言って視聴完走しちゃったんだよなぁ。
感想もなにげに皆勤賞だし(そんなの初じゃないか?)
そう思うと、なんだか感慨深いです。あ、でも最後にまた去年みたいに総評記事を書こうかなと思ってるので、それで本当の完走かな(←え? そんなのいらない? まぁそう言わずに)
TRACKBACK
TrackbackURL
COMMENT