忍者ブログ

壱号ブログ

雨月のブログです。BLサイト「イチゴウニゴウ。」運営中。

   

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

???「西郷どんに熱い男の絆を求めるは、ご婦人に一物を求めるようなものですからなあ」

明治編になってからOPが変わりましたが、最後のほう、西郷と大久保がすれ違って歩いていくシーンがありますが、あれはなかなかいい演出だなと思っていました。

ここまで二人の絆をきちんと描けていたなら、色んな想いが胸に込み上げてきたことでしょう。
しかし。

製作陣「西郷と大久保の絆? そんなものは、西郷大正義の前では鼻くそのようなものだ!!!」 

というシャウトが声高に聞こえてきた今週大河。もうね、マジでね……西郷さえキレイキレイにするためなら、後はもうどうでもええんやなって。。。

・いったん大久保と伊藤が帰ってくるエピはカット。使節団が外国で何をしているのかという具体的説明もカット。ただただ、「使節団は、何の成果も、得られませんでしたぁああ!」ということだけが、ナレで連呼&強調される。

・また突然湧いて出た井上が、金問題で糾弾される。これと似たようなシーンを先週も見たぞ。まあ、速攻で「辞めろ」「分かりました」で退場した山縣と違い、井上はいっぱい台詞あったけどね。実に小物な、見苦しい言い訳ばかりだけど。聞ちゃんの金問題は史実だけどさ……聞多ファンの友人がこんな井上見たら、絶対発狂してる。

・「このまま政治を止めていたら、民のためにならない!」と、次々と政策を打ち出していく西郷の図が、二、三分で流される。
 超高速過ぎて、なんでいがみ合ってた江藤たちが西郷の下について諾々と働いてんのかも何もかも分からないまま。政策の具体的説明もカット。とりあえず全部、「民のためだ」連呼。便利な言葉やな。
 てか、ここで、政策を推し進めていけばいくほど深まっていく西郷の苦悩を一切描いていないのは致命的。
 
・こんなに色々勝手に決めちゃっていいの? と、ガタブルする三条公に、このことは逐一報告しているから大丈夫と答える西郷。
 しかし、後半。「俺たちがいない間に、色々勝手に決めやがって!」と使節団組が怒っているので、全然大丈夫じゃなかった模様。

・町民モブ「国民の血を抜き取る政策を作るなんて、西郷さん、あんたくそや!」
 西郷「違う違う。『血税=徴兵制』は血を抜き取るんじゃなくて、身分関係なく、皆で力を合わせて国のために戦おうって政策だよ☆彡」
 町民モブ「じゃあ、うちの息子たちも格好いいお侍さんのようになれるってことかい? わあ! なんて素敵なんだろう☆彡」
 西郷「ふふ! そうさ。素敵なことだろう☆彡」
 町民モブ「西郷先生、万歳!!!」
 マジでこのシーン怖いんですけど。そして、熊吉をやたらべたべた触りまくって色目を使うあのおばちゃんは一体何なの??

・西郷、倒れる。働き過ぎによるものらしい……って! この頃の西郷の体の不調を過労だけで片付けるとかどういう神経してるのか。

・たった数分前、あたかも西郷一人が数々の政策を打ち出したような描写をしておきながら、西郷がいなくても、普通に政府が回っててワロス。

・その間に大久保帰還……ええ? 征韓論の前に帰ってきちゃうの?

・ナレ「大久保が帰国してきました。使節団は何の成果もあげることができず、散々な結果でした」
 またしても、使節団に対して熱いdisが入る。……てか、このナレって菊次郎なんだよね? 菊次郎が父の盟友を「大久保」と呼び捨てして、ここまでコケにするか?

・色々失態をやらかして帰ってきたというのに、無策でのこのこやってきた大久保。江藤から「何の成果もあげられなかったお前の席ねえから出てけよ!」と言われ、「畜生! 覚えてろよ!」とばかりにメンチ切って追い出される。
 知性の欠片も感じられない江藤にもうんざりするが、マジでこのドラマの大久保は無能すぎる。。。

・この事態をどう盛り返すのかと思いきや、病身の西郷を訪ね、「俺に従わない江藤たちを全員追放するから力を貸せ! てりぃを信じて~」とか言い出す、小物化が止まらない大久保。

・いい子ちゃんの西郷は、「まあまあ落ち着いて。皆で力を合わせて…」と、いつものお花畑理論で大久保を宥めようとするが、「てめえはいい子ちゃんだぜ。だが、そのぶりっ子っぷりがあいつらに利用されてるとなんで気づかねえんだ、ばあか!」と言われて、カチンとくる。

西郷「江藤くんたちは、君がいない間頑張ってくれたんだよ! それなのに、そんな言い方ってないよ! 皆で力を合わせれば……」

大久保「うるせえ! 俺たちが留守の間に何も決めるなって約束破ったのそっちじゃんよ! それに、話し合いなんか必要ないって、ビスマルクくんが言ってたもん! 俺の考えが分からない奴は皆排除してやる!><」

西郷「何だと! そんな奴と一緒に政治なんかしてられっか! てめえは薩摩へ帰れ!! 政治は俺と江藤くんたちでやる!!!><」

で、喧嘩別れ。嗚呼! 眩暈がするほど低レベル……!

・大久保排除してる間に、朝鮮問題が単なる一議題程度のノリで上がってくる。「あ。じゃあ僕が行きます」と、恐ろしく軽い調子で西郷朝鮮行きが決まる。

・大久保邸に訪れる西郷。
 西郷「この前、一蔵くんにひどいこと言っちゃったから、謝りたくって>< それに僕、やっぱり一蔵くんと一緒に政治がしたいなって><」
 そんな西郷の言葉を聞いていながら出てこず、不貞腐れて煙草吹かしてる大久保の図。
 ハイハイ。心優しい西郷くんは何も悪くない。悪いのは全部、さあ早く俺を暗殺してくれ! とばかりにムカつく不貞腐れ演技を続ける大久保ですよ、くそが!

・ゆう「あなたってなんてまっすぐで素敵な人なの! それに引き替え大久保は」
 お前は誰の女だよ。

・岩倉と伊藤が帰国。で、伊藤が突如、実に分かりやすい悪人面を浮かべて、「僕はこれから悪役化します!」アピールをする。

・悪人化した伊藤、木戸はじめ長州勢が待つ酒の席に岩倉をご招待。で、「このままじゃ肥前土佐に政権を独占される!」だの何だの、悲しいほど小物臭い台詞をぎゃんぎゃん喚く。
 国を憂いているやつなんか、一人もいない。
 そこへ、これまた悪役面した大久保も参戦。あーあ。


で、翌日(?)会議の席に、岩倉に連れられて大久保がやって来る。
「一蔵くん、来てくれたんだね! 嬉しいよ!」と喜ぶ西郷。
 が、大久保は相変わらずの悪人面で、「西郷の朝鮮行き反対! 絶対反対!」とメンチを切ってくる。戸惑う西郷で今週完……って。

これって……あれか? 自分のやることに一々反対する西郷が邪魔だから排除&肥前土佐を追い落として政界に返り咲くために、西郷を陥れようとしてるって感じか?

……まあ、そういう展開もありっちゃありだとは思いますよ?
けどね。あまりにも展開がいきなり過ぎるんですよ!
特に大久保の心変わりが唐突過ぎる。たった二話前「西郷さえいれば、他には誰もいらない! 出てけ><」とか叫ぶほど、重度の西郷依存症だったくせに、いきなりどうした?!

異国を見て変わってしまった……にしても、「俺の言うこと聞いてくれないなら即排除!」というのは、いくら何でも短絡的過ぎる。
西郷を敵に回すことへの葛藤描写もほとんどありませんしね。

友を敵に回してでも、国のために尽力しなければならないと言う悲哀が微塵も感じられない。

こんなん、ヒー様エピの焼き増し。
あん時も、僕たちマブダチだよね☆彡云々言ってて、突然相手が闇落ち。即決別。葛藤一切なしやった。

それを大久保でもそれやらかすとか、正気の沙汰とは思えん。

でもね、分かってる。こんな惨状になってるのは、「西郷絶対正義」とにかくにもこれに尽きると思います。

西郷大先生のなされることに、間違いなど決してない。全て正しい。
西郷大先生に反対する輩が間違っている。悪党だ。

なので、西郷大先生がなさろうとしている征韓論は決して間違っていないし、反対しようとしている大久保が間違っていて、大久保は糞。

西郷大先生が敗れるのも、大久保が卑劣極まりない手を使った大悪党だから!

ということにしなければならない。それは、ずっと親友として描いてきたキャラでも例外ではない。そして、今回みたいなことになった。
で、前々回、前回と、これと似たような描き方をした江藤たちの肩を持ち、「僕は江藤くんたちとやってくから、お前は薩摩へ帰れ!」とか言っちゃう羽目になる。
江藤たちが国のためを真に思って働いていると言うフォローエピがいくつか挿入された後なら分かりますが、それもないしね。

本当、その場その場で、西郷がキレイキレイ絶対正義なら、後はどうでもいいんですね。

次回はついに、西郷下野でしょうか? 大久保がどれだけ落とされるのか。嫌な予感が止まらない。。。



>web拍手レス
11月5日23:20 kou様 
いつもコメントありがとうございます。今週大河。ホント、とことん西郷に甘くて嫌になります。どうして、この段階で三郎が「お前のこと嵌めて新しい時代作ったけど、こんなの望んでなかった><」などと泣き言を言う西郷を励まさなきゃならないのか。三郎にこんな泣き言を言う西郷も屑ですが、三郎のキャラもぶれまくりで何が何だか状態です。男女逆転の「大奥」は読んだことはないのですが、かなり歴史背景をしっかり描いてると評価されていますね。男女を逆転させるという大胆な脚色があろうが、その時代に上手く話を落とし込み、筋を通していれば面白いものになるのに、どうして大河でそれができないのか。何とも悲しくなります。「この世界の~」本当にね。どこが分からないのでしょう? 私も逆に聞きたいくらいです(苦笑)

拍手

PR
  

COMMENT

NAME
TITLE
MAIL (非公開)
URL
EMOJI
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
COMMENT
PASS (コメント編集に必須です)
SECRET
管理人のみ閲覧できます
 

無題

こんにちは
あまりにひどいので、今さら原作ぱらぱら立ち読みしたんですが 征韓論のあたり。さすがにちゃんと書き込んであるんですよね…直木賞作家、当たり前なんでしょうけど。林真理子は原作にクレジットされて平気なのか⁈
前の記事に書いていらっしゃいましたが、大河ドラマにも歴史にも暗いひと、思い入れのないひとたちが作ると演出にばかり凝って妙なことになるんでしょうか。徳川宗家に刀を突き立てたり ロシアンルーレットを演出して 恥じないんだなあ…。
わたしは『草燃える』が一年間見通した初めての大河でした。夢中になって 平家物語から曽我兄弟物語まで片っ端から読みました。いまの小学生がこれを見て歴史に興味を持つのでしょうか、持ったらコワイ気も。NHKはこのブログを読め!、です^_^
  • ちこ さん |
  • 2018/11/13 (20:17) |
  • Edit |
  • 返信

コメントありがとうございます!

>ちこ様
コメントいただきましてありがとうございます。
私は「西郷どん」原作を読んではいないのですが、結構史実に即した内容だそうですね。始まりもドラマとは違い、最初から菊次郎が父・隆盛を回想する形式だそう。ここだけでも、ドラマの迷走ぶりが窺えます。

というか、「草燃える」! いいですね! 私も大好きな作品です。
といっても、総集編でしか見たことがないのですけどね。全編視聴されたちこ様が羨ましくてしかたない!(嗚呼。テープを保存していなかったN●Kが憎い! そして、いつか全話集まってDVD化されることを切に願ってます><)

そんな「草燃える」もドラマ的な脚色が多い作品だと思います。
登場人物たちが現代語に近い台詞回しだったり、北条泰時が架空の女性が産んだ……しかも頼朝の子だったりというぶっ飛びエピがあったり。
それでも、押さえておかなきゃならないポイントはきっちり押さえていましたし、政治描写も人物描写もしっかりしていて、とても見応えがありました。
最初は純朴好青年だったのに、後半ものの見事に策謀家と化した義時など圧巻でしたしね(個人的には、暴れん坊将軍よりこっちのマツケンさんが好きです)

ああいう、何十年経とうが色褪せない名作がまた見たいなあと願いを込めて、毎年視聴を開始するのですが、今年の裏切られっぷりはホント半端ない。。。
視聴した子どもたちが、西郷さんたちってこんなやつだったのかと思うのかと思うと、憤りを覚えることしきりです(遠い目)

  • 雨月 さん |
  • 2018/11/14 (18:00) |
  • Edit |
  • 返信

カレンダー

10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

フリーエリア

最新トラックバック

プロフィール

HN:
雨月
性別:
非公開

バーコード

ブログ内検索

カウンター

アクセス解析

Copyright ©  -- 壱号ブログ --  All Rights Reserved

Design by CriCri / material by DragonArtz Desighns / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]