壱号ブログ
雨月のブログです。BLサイト「イチゴウニゴウ。」運営中。
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江 総評
江が主役と初めて聞いた時は秀忠主役じゃないのかよと思ったものですが、江は今まで春日局主役のドラマばかりだったせいで悪者のイ メージで世に定着してしまっているから、これを機会にそのイメージが一新できたらいいなと期待した……そんな時期が私にもありました。
>web拍手レス
11月28日22:48 kou様
いつもコメントありがとうございます。清盛の予告編、良かったですよね! 泥臭さ、男臭さに加えての平安末期独特のあの陰鬱な妖しさ。あまり馴染みのない時代だけにどんな感じになるか今から楽しみです。坂の上の雲も謙さんのナレだけで胸熱です。三年間続いたこの大作がどんな結末を迎えるのか。少し寂しいですが楽しみです! で、先週最終回を迎えたアレですがおっしゃる通り、都合の悪いこと全部から目を逸らした強引なハッピーエンドですよね。言ってることも場面事にバラバラで積み重ねも何もあったものではないから、一年間見続けたドラマの最終 回なのに何の感慨もないし。内容も江&秀忠の名を使ってやる意味皆無のものでホントにお互い苦行でしたね(苦笑)でも、苦しみの後には喜びが待ってる! ということで、来週からの坂の上を楽しみましょうね! お疲れ様でした!
11月29日12:32 大河レビュー、ドラマ見るより~… の方
拍手&大河レビューへのコメント、ありがとうございます。あれは感情の赴くままに書き殴ったものなので、あとで自分で読み返してみても恥ずかしくなることがあるのですが、そのように言っていただけますと非常にもったいないやら、恥ずかしいやら。でも、歴史を専門的に勉強 したこともない私でも「これはいくら何でも可笑しいだろう!」と悲鳴を上げたくなる大河ドラマというのは、大河ドラマで日本史に興味を持った 身としては非常に哀しいものです。全部史実通りにしろという気はありませんが、日本の偉人たちを好きになれる素敵なドラマにまたお目に掛かりたいものですね。
>web拍手レス
11月28日22:48 kou様
いつもコメントありがとうございます。清盛の予告編、良かったですよね! 泥臭さ、男臭さに加えての平安末期独特のあの陰鬱な妖しさ。あまり馴染みのない時代だけにどんな感じになるか今から楽しみです。坂の上の雲も謙さんのナレだけで胸熱です。三年間続いたこの大作がどんな結末を迎えるのか。少し寂しいですが楽しみです! で、先週最終回を迎えたアレですがおっしゃる通り、都合の悪いこと全部から目を逸らした強引なハッピーエンドですよね。言ってることも場面事にバラバラで積み重ねも何もあったものではないから、一年間見続けたドラマの最終 回なのに何の感慨もないし。内容も江&秀忠の名を使ってやる意味皆無のものでホントにお互い苦行でしたね(苦笑)でも、苦しみの後には喜びが待ってる! ということで、来週からの坂の上を楽しみましょうね! お疲れ様でした!
11月29日12:32 大河レビュー、ドラマ見るより~… の方
拍手&大河レビューへのコメント、ありがとうございます。あれは感情の赴くままに書き殴ったものなので、あとで自分で読み返してみても恥ずかしくなることがあるのですが、そのように言っていただけますと非常にもったいないやら、恥ずかしいやら。でも、歴史を専門的に勉強 したこともない私でも「これはいくら何でも可笑しいだろう!」と悲鳴を上げたくなる大河ドラマというのは、大河ドラマで日本史に興味を持った 身としては非常に哀しいものです。全部史実通りにしろという気はありませんが、日本の偉人たちを好きになれる素敵なドラマにまたお目に掛かりたいものですね。
なんてぇかさ……もう、この一言だよ。
どうしてこうなった!?!?!?!?!?!
頼むよ……頼むからさ。
いい加減、日本史に敬意を持っている人に脚本を書かせてください!!!!!!!!!
歴史なんか知らねー、興味ねー、それに昔の人ってすぐ暴力(戦)に訴えちゃう野蛮人でやーねー。
こういう認識の奴が大河ドラマ書いたって、面白いもんが出来る訳がないんだよ!!
歴史に興味もくそもないから勉強なんかしやしない。だから、
その時代の思想や常識なんか分かんない → 全部現代視点で言動させりゃいいや(例:「好きでもない人と結婚するの?」「側室=愛人」)
緻密な戦や政治の描写 → 面倒だしカットでいいや。
人物造形や人間関係 → 主人公は暴力反対の優しいイイコでいいお! 敵対する奴はバカな悪人でいいお! ○○? ××? そんなマイナーな 奴ら誰も知らないからカットでいいお!
で、「戦する人=悪人」という底の浅い概念の元、主人公(または味方)は……たとえ、武器商人だろうが、三度の飯より戦好きな男を親友に持っ てよ うが、民を大量虐殺してようが、
「戦は嫌でございますぅううう!!!!」
「戦なんか起こすのは私利私欲に走った心の醜い奴。みんな思いやりと優しさの心を持てば、争いなんてなくなる♪」
だなんてお門違いも甚だしいお花畑説法をどや顔で喋らせ、他の偉人たちを愚弄する。
そのくせ、いざ自分たちが戦を起こしたら、「タイヘーのため」「みんなが笑って暮らせる世を作るため」「義、愛」という魔法の言葉を使って、 自分たちの起こした戦は良い戦だと正当化。
こんなもん見せられて、喜ぶ歴史好きがいると思うか、コンチキショー!
と、天地人以降毎年絶叫してる訳ですが……今年はそれに「自分の好き嫌いで物事を判断する!」「傍若無人にやりた い放題することが美徳」だなんておぞましい価値観をプラスしたために、余計悲惨なことになりました。
しかも、その好き嫌いってのも……
「イケメンは無条件で正義! 不細工は無条件で氏ね!」
「自分に優しくしてくれる人は正義! 優しくしてくれない人は悪!」
だなんて、思わず目を覆いたくなるようなヒッデェもんだったから。。。
・自分の好みのイケメンで自分には優しい信長の場合
浅井家滅ぼしたり、家康に妻子を殺せッて命令したりしちゃったりしてるけど、全然OK!
大量虐殺なんかもしてる? いいの! 叔父様は天下タイヘーのためにやってんだから、そんなのノーカンよ!
・サル顔で農民出の秀吉の場合
よくも浅井家を滅ぼしやがって! このサルが! 叔父様に命令されて? 言い訳してんじゃねぇよ、直接手を下したのはお前なんだから、全部全 部お前が悪いんだ!!!
叔父様が果たせなかった天下タイヘーの世を築きたい? 嗤わせるな、お前は私利私欲で天下を獲りたいだけだろ うが! しかも叔父様の跡を継ぎたいとかアホか! あんなイケメンの叔父様の跡なんて、てめぇみたいなサルが継げる訳ねぇだろ、うぬぼれんな!!
と、自分の好きな人間はどんなにあくどいことをしてようが目を瞑り、嫌いな奴だと何もかもをそいつのせいにして貶しまくる。
で、その貶し方が ↑で見れば分かるように、どこまでも徹底して上から目線で容赦がない。
そして、そこに「やりたい放題やることが美徳」という価値観が加わることで
「サルの分際で私たちに口を聞くな!」
「あやつはサルです。人以下です!」
「(小汚い格好の大政所と抱き合う秀吉を見て)うわぁ、朝の爽やかな気分が台無し!」
「どうかサルの子ではなく、人の子を産んで下さいまし」 等々
こんな聞くに堪えない暴言を平気で吐いて、引っ掻いたり、どついたりする。
仇とはいえ、自分たちに最高の贅沢をさせてくれる養父に対してですよ?
普通に考えれば、こんな理不尽、戦国時代どころか現代だって通る訳がないのですが、この世界ではそれが通ってしまう。
それどころか、「権力者 にはっきりと者が言えるあなたはなんと勇気があって、気高くて~」と称賛されるのです。なんというクレイジーな世界!
一応、「だって、しょうがないわよ。秀吉はこんなクズなんだから!」と言わんばかりに、秀吉のキャラを小物なバカ殿にまで貶めていましたが……それにしたって主人公たちの態度は許されるもんじゃありません。
(ってか、最近の大河は何故、主人公に敵対する人物を小悪党にしか描かないのでしょう。そんな奴を打ち負かしたっ て、ピラフ大王苛めて世界を平和に導いてやったとふんぞり返る悟空ばりに魅力を感じられないってのに!(←分かりづらい例え。。))
でも、貶められたのは秀吉のように主人公(ってか、脚本家)に嫌われた人たちばかりでじゃないんですよね。
主人公たちに好かれた人たち、または味方だって、「主人公たちをマンセーする」という使命が科せられているため、秀吉とは違った意味で貶めら れてます。
たかが九歳児に本能寺の変を起こしたことを説教され涙する光秀。
女房と子どもの許可が下りないからと戦に行かず、勝機を逸して負けた勝家。
「私はあんたみたいな、出世のためにサルに姉を売るようなゲス野郎が嫌いなのよ」だなんて百年の恋も冷めるような暴言を吐かれても、「私ハ一 目見タ時カラ、アナタノコト愛シテマシタ」と言わされ、正室に子が出来ないから側室に世継ぎを産ませたら、土下座させられる高次。
出陣前「武運を祈ってくれ」と言ったら「私は誰も殺して欲しくない!」などと吐き捨ててくるような妻に、「私ハソナタヲ妻ニデキテ幸セダッ タ」と部下たちの前で言わされ、侵略に行ったくせに自分の部下に斬られそうな現地民を庇って斬られ、その傷が元で死ぬだなんて、最高に間抜けな死に方をさせられた秀勝。
ジャンプを寝ながら読書しつつ、偉そうなことばかり言って周囲をバカにしていたく せに、いざ戦に行けと言われたら「戦なんて僕には無理だよ、ぱぱぁ><」と泣き言言ったり、戦に負けたら「僕のせいでたくさんの人が死ん だぁ! もう戦なんかしたくなぁい!」と駄々捏ねたり、「親父、とっとと死なねぇかなぁ」などとほざかされる中二病・秀忠。
で、このドラマで最もプッシュされていた、最高に素敵な叔父様・信長さえ、「江ちゃんは僕が育てるv」だの、いまわの際に九歳の姪っ子のこと を想い死んでいったロリコン野郎にされた挙げ句、しばらくの間は主人公のスタンドに使われる始末。
格好いい奴が誰一人いない大惨事状態。
それらにさらにプラスされるのが、キャラの豹変っぷり。
とにかく、何の前触れもなくいきなりキャラが変わるんですよね。
茶々にヒップドロップされて吹っ飛んでた、蛤焼き職人・へたれ三成 → いつも顰めっ面したチクリ魔小悪党
最初不気味なほどにいい人だった家康 → 腹黒狸
みたいな感じに。
で、ついでに言うと、言動も突如何の理由もなく180度変わる。
「秀忠が将軍職を継いだら豊臣を追い詰めることになるから、ならないで!」→「やっぱ、天下タイヘーのため将軍になって!」
この間、五分足らず。
「何とか、秀頼と淀だけでも助けたい!」→「城に火を放て! 秀頼達が立てこもってる小屋に鉄砲を撃ちこめ!」
この間、二分足らず。
ついてけねぇよ!
でも、こんなふうに突然変わらなくても、そもそもの思考回路も支離滅裂で意味不明なんですよね。
私の実家を滅ぼした大好きな叔父様をだまし討ちした光秀様も好きだから、叔父様の仇を討った、叔父様の命令で実家を攻めた親の仇・秀吉が余計許せない!!!!
命令とはいえ妻子を殺し、自分たち息子を駒として使う親父が憎い! 嫡男にされちゃったことが嫌! 戦なんかも大嫌い! そんな僕が唯一憧れている武将は、親父に妻子を殺させて僕が嫡男になるきっかけを作った、大量虐殺が得意の信長様です! あ、因みに信長様に会ったことないし、 信長様が死んだ時、僕三歳でした! てへぺろ★
○ルナレフのAAを貼ってくれ!!!! と言わんばかりですね。
そんなカオスな思考回路の世界で、江(途中から秀忠)は、「私はあの信長の姪ぞ!」と威張り散らし、ちょっとでも気に入らないことがあると 「全部○○が悪いんだ!」とギャァギャァ喚き散らし、傷つくことがあるとすぐネグレクト、死ぬ死ぬ詐欺、離縁してくれ詐欺(または廃嫡にしてくれ詐欺)を繰り返し、「私が何とかしてみせます!」とどや顔で宣言しては悉く失敗。
それなのに、江様サイコ―! 江様のおかげで天下タイヘーの世が来ました!!!! 世界。
なんか、もう……歴史に対しての敬意がないとか、題材の描き方が云々カンヌンどころの話じゃなかったような……
でも、一番きつかったのは、私と脚本家さんの価値観が徹底的に食い違っていたことですかねぇ。。。
特に、自分を養ってくれている相手への態度。これが決定的にダメでした。
自分たちがどれだけ大事にされ、甘やかしてもらっているのか。それを考えもせず、二人とも反抗期よろしく秀吉、家康を愚弄・軽蔑し、足蹴にしてきました。
「サルは私を政治の駒としか思ってない」(「父上は私を愛してくれてない!」)酷い奴だからと。
しかし本当は、秀吉たちは自分たちを大事に思っていて、自分たちが何を言おうと許してくれると分かっている。だから、言いたい放題言って甘えてる。
それを、相手が死ぬまで、または寸前までやるなんてねぇ。それを親子愛だと言われたって、どうしても納得できない。
かねたんや福山龍馬に対しても「ああ、ここでこいつ斬られないかなぁ」と思ったりしたものですが……ぶっちゃけ江と秀忠のほうがはるかに嫌いです。
ニコニコ爽やかに笑いながら、お花畑全開の綺麗事をくっちゃべる偽善者よりも、
感謝の気持ちもなく、しかめっ面して、「自分は愛されて、大事にされて当然」とばかりに一方的に相手に愛情を要求するばかりのいい歳した甘ったれのほうがずっと醜悪に見える。
……なんて、私が秀吉と秀忠が特に好きなので余計そう思えたのかもしれませんが、とにかくそう思わされたドラマでした。
……ってか、今年もこんな感想になっちゃったなぁ。これで三年連続……なのにまだ、来年こそはと思ってる。全く、自分どうしようもないなぁと思ったりもしますが、そんなふうに思ってしまうのはやっぱり大河が好きって気持ちと、役者さんの演技力に可能性が見えるが故です。
もっといい脚本だったら……この人はこの人物をどれだけ魅力的に演じてくれたことだろう。そう思わされるとねぇ。来年こそは役者さんが真に輝けるような脚本であって欲しいです、ホント。。。
どうしてこうなった!?!?!?!?!?!
頼むよ……頼むからさ。
いい加減、日本史に敬意を持っている人に脚本を書かせてください!!!!!!!!!
歴史なんか知らねー、興味ねー、それに昔の人ってすぐ暴力(戦)に訴えちゃう野蛮人でやーねー。
こういう認識の奴が大河ドラマ書いたって、面白いもんが出来る訳がないんだよ!!
歴史に興味もくそもないから勉強なんかしやしない。だから、
その時代の思想や常識なんか分かんない → 全部現代視点で言動させりゃいいや(例:「好きでもない人と結婚するの?」「側室=愛人」)
緻密な戦や政治の描写 → 面倒だしカットでいいや。
人物造形や人間関係 → 主人公は暴力反対の優しいイイコでいいお! 敵対する奴はバカな悪人でいいお! ○○? ××? そんなマイナーな 奴ら誰も知らないからカットでいいお!
で、「戦する人=悪人」という底の浅い概念の元、主人公(または味方)は……たとえ、武器商人だろうが、三度の飯より戦好きな男を親友に持っ てよ うが、民を大量虐殺してようが、
「戦は嫌でございますぅううう!!!!」
「戦なんか起こすのは私利私欲に走った心の醜い奴。みんな思いやりと優しさの心を持てば、争いなんてなくなる♪」
だなんてお門違いも甚だしいお花畑説法をどや顔で喋らせ、他の偉人たちを愚弄する。
そのくせ、いざ自分たちが戦を起こしたら、「タイヘーのため」「みんなが笑って暮らせる世を作るため」「義、愛」という魔法の言葉を使って、 自分たちの起こした戦は良い戦だと正当化。
こんなもん見せられて、喜ぶ歴史好きがいると思うか、コンチキショー!
と、天地人以降毎年絶叫してる訳ですが……今年はそれに「自分の好き嫌いで物事を判断する!」「傍若無人にやりた い放題することが美徳」だなんておぞましい価値観をプラスしたために、余計悲惨なことになりました。
しかも、その好き嫌いってのも……
「イケメンは無条件で正義! 不細工は無条件で氏ね!」
「自分に優しくしてくれる人は正義! 優しくしてくれない人は悪!」
だなんて、思わず目を覆いたくなるようなヒッデェもんだったから。。。
・自分の好みのイケメンで自分には優しい信長の場合
浅井家滅ぼしたり、家康に妻子を殺せッて命令したりしちゃったりしてるけど、全然OK!
大量虐殺なんかもしてる? いいの! 叔父様は天下タイヘーのためにやってんだから、そんなのノーカンよ!
・サル顔で農民出の秀吉の場合
よくも浅井家を滅ぼしやがって! このサルが! 叔父様に命令されて? 言い訳してんじゃねぇよ、直接手を下したのはお前なんだから、全部全 部お前が悪いんだ!!!
叔父様が果たせなかった天下タイヘーの世を築きたい? 嗤わせるな、お前は私利私欲で天下を獲りたいだけだろ うが! しかも叔父様の跡を継ぎたいとかアホか! あんなイケメンの叔父様の跡なんて、てめぇみたいなサルが継げる訳ねぇだろ、うぬぼれんな!!
と、自分の好きな人間はどんなにあくどいことをしてようが目を瞑り、嫌いな奴だと何もかもをそいつのせいにして貶しまくる。
で、その貶し方が ↑で見れば分かるように、どこまでも徹底して上から目線で容赦がない。
そして、そこに「やりたい放題やることが美徳」という価値観が加わることで
「サルの分際で私たちに口を聞くな!」
「あやつはサルです。人以下です!」
「(小汚い格好の大政所と抱き合う秀吉を見て)うわぁ、朝の爽やかな気分が台無し!」
「どうかサルの子ではなく、人の子を産んで下さいまし」 等々
こんな聞くに堪えない暴言を平気で吐いて、引っ掻いたり、どついたりする。
仇とはいえ、自分たちに最高の贅沢をさせてくれる養父に対してですよ?
普通に考えれば、こんな理不尽、戦国時代どころか現代だって通る訳がないのですが、この世界ではそれが通ってしまう。
それどころか、「権力者 にはっきりと者が言えるあなたはなんと勇気があって、気高くて~」と称賛されるのです。なんというクレイジーな世界!
一応、「だって、しょうがないわよ。秀吉はこんなクズなんだから!」と言わんばかりに、秀吉のキャラを小物なバカ殿にまで貶めていましたが……それにしたって主人公たちの態度は許されるもんじゃありません。
(ってか、最近の大河は何故、主人公に敵対する人物を小悪党にしか描かないのでしょう。そんな奴を打ち負かしたっ て、ピラフ大王苛めて世界を平和に導いてやったとふんぞり返る悟空ばりに魅力を感じられないってのに!(←分かりづらい例え。。))
でも、貶められたのは秀吉のように主人公(ってか、脚本家)に嫌われた人たちばかりでじゃないんですよね。
主人公たちに好かれた人たち、または味方だって、「主人公たちをマンセーする」という使命が科せられているため、秀吉とは違った意味で貶めら れてます。
たかが九歳児に本能寺の変を起こしたことを説教され涙する光秀。
女房と子どもの許可が下りないからと戦に行かず、勝機を逸して負けた勝家。
「私はあんたみたいな、出世のためにサルに姉を売るようなゲス野郎が嫌いなのよ」だなんて百年の恋も冷めるような暴言を吐かれても、「私ハ一 目見タ時カラ、アナタノコト愛シテマシタ」と言わされ、正室に子が出来ないから側室に世継ぎを産ませたら、土下座させられる高次。
出陣前「武運を祈ってくれ」と言ったら「私は誰も殺して欲しくない!」などと吐き捨ててくるような妻に、「私ハソナタヲ妻ニデキテ幸セダッ タ」と部下たちの前で言わされ、侵略に行ったくせに自分の部下に斬られそうな現地民を庇って斬られ、その傷が元で死ぬだなんて、最高に間抜けな死に方をさせられた秀勝。
ジャンプを寝ながら読書しつつ、偉そうなことばかり言って周囲をバカにしていたく せに、いざ戦に行けと言われたら「戦なんて僕には無理だよ、ぱぱぁ><」と泣き言言ったり、戦に負けたら「僕のせいでたくさんの人が死ん だぁ! もう戦なんかしたくなぁい!」と駄々捏ねたり、「親父、とっとと死なねぇかなぁ」などとほざかされる中二病・秀忠。
で、このドラマで最もプッシュされていた、最高に素敵な叔父様・信長さえ、「江ちゃんは僕が育てるv」だの、いまわの際に九歳の姪っ子のこと を想い死んでいったロリコン野郎にされた挙げ句、しばらくの間は主人公のスタンドに使われる始末。
格好いい奴が誰一人いない大惨事状態。
それらにさらにプラスされるのが、キャラの豹変っぷり。
とにかく、何の前触れもなくいきなりキャラが変わるんですよね。
茶々にヒップドロップされて吹っ飛んでた、蛤焼き職人・へたれ三成 → いつも顰めっ面したチクリ魔小悪党
最初不気味なほどにいい人だった家康 → 腹黒狸
みたいな感じに。
で、ついでに言うと、言動も突如何の理由もなく180度変わる。
「秀忠が将軍職を継いだら豊臣を追い詰めることになるから、ならないで!」→「やっぱ、天下タイヘーのため将軍になって!」
この間、五分足らず。
「何とか、秀頼と淀だけでも助けたい!」→「城に火を放て! 秀頼達が立てこもってる小屋に鉄砲を撃ちこめ!」
この間、二分足らず。
ついてけねぇよ!
でも、こんなふうに突然変わらなくても、そもそもの思考回路も支離滅裂で意味不明なんですよね。
私の実家を滅ぼした大好きな叔父様をだまし討ちした光秀様も好きだから、叔父様の仇を討った、叔父様の命令で実家を攻めた親の仇・秀吉が余計許せない!!!!
命令とはいえ妻子を殺し、自分たち息子を駒として使う親父が憎い! 嫡男にされちゃったことが嫌! 戦なんかも大嫌い! そんな僕が唯一憧れている武将は、親父に妻子を殺させて僕が嫡男になるきっかけを作った、大量虐殺が得意の信長様です! あ、因みに信長様に会ったことないし、 信長様が死んだ時、僕三歳でした! てへぺろ★
○ルナレフのAAを貼ってくれ!!!! と言わんばかりですね。
そんなカオスな思考回路の世界で、江(途中から秀忠)は、「私はあの信長の姪ぞ!」と威張り散らし、ちょっとでも気に入らないことがあると 「全部○○が悪いんだ!」とギャァギャァ喚き散らし、傷つくことがあるとすぐネグレクト、死ぬ死ぬ詐欺、離縁してくれ詐欺(または廃嫡にしてくれ詐欺)を繰り返し、「私が何とかしてみせます!」とどや顔で宣言しては悉く失敗。
それなのに、江様サイコ―! 江様のおかげで天下タイヘーの世が来ました!!!! 世界。
なんか、もう……歴史に対しての敬意がないとか、題材の描き方が云々カンヌンどころの話じゃなかったような……
でも、一番きつかったのは、私と脚本家さんの価値観が徹底的に食い違っていたことですかねぇ。。。
特に、自分を養ってくれている相手への態度。これが決定的にダメでした。
自分たちがどれだけ大事にされ、甘やかしてもらっているのか。それを考えもせず、二人とも反抗期よろしく秀吉、家康を愚弄・軽蔑し、足蹴にしてきました。
「サルは私を政治の駒としか思ってない」(「父上は私を愛してくれてない!」)酷い奴だからと。
しかし本当は、秀吉たちは自分たちを大事に思っていて、自分たちが何を言おうと許してくれると分かっている。だから、言いたい放題言って甘えてる。
それを、相手が死ぬまで、または寸前までやるなんてねぇ。それを親子愛だと言われたって、どうしても納得できない。
かねたんや福山龍馬に対しても「ああ、ここでこいつ斬られないかなぁ」と思ったりしたものですが……ぶっちゃけ江と秀忠のほうがはるかに嫌いです。
ニコニコ爽やかに笑いながら、お花畑全開の綺麗事をくっちゃべる偽善者よりも、
感謝の気持ちもなく、しかめっ面して、「自分は愛されて、大事にされて当然」とばかりに一方的に相手に愛情を要求するばかりのいい歳した甘ったれのほうがずっと醜悪に見える。
……なんて、私が秀吉と秀忠が特に好きなので余計そう思えたのかもしれませんが、とにかくそう思わされたドラマでした。
……ってか、今年もこんな感想になっちゃったなぁ。これで三年連続……なのにまだ、来年こそはと思ってる。全く、自分どうしようもないなぁと思ったりもしますが、そんなふうに思ってしまうのはやっぱり大河が好きって気持ちと、役者さんの演技力に可能性が見えるが故です。
もっといい脚本だったら……この人はこの人物をどれだけ魅力的に演じてくれたことだろう。そう思わされるとねぇ。来年こそは役者さんが真に輝けるような脚本であって欲しいです、ホント。。。
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COMMENT
No Title
このドラマを最後まで完走されたことに感服します。
この企画、脚本家さんは淀主人公で書きたかったのに、N○Kがヒロインが非業の死を遂げるドラマは駄目と却下したという噂を聞きました。それが本当だとしたら受信料払いたくなくなります。大河ドラマ「淀」だったら…(とはいえ、この脚本家さんは信長や市、淀といった自分が好きな人物しか描けなさそうなので、やっぱりつまんなかったかもしれないですが)
昔は岩下志麻が北条政子をやった「草燃える」のような面白い女・大河があったのですが。きっちり頼朝(石坂浩二)死後、頼家、実朝、公暁の非業の死もばっちり描いてくれて…。
なんだか、今の役者さんたちはせっかく大河に出ても、とんでも脚本で可哀相です。
ながながと書いてしまいましたが、「断熱材使用につき」のつづき楽しみにしています。板垣の脳内で反芻される如月が色っぽすぎです♪
コメントありがとうございます!
おかげさまで(?)何とかこのトンデモドラマを完走することができました! 感慨はまるでないですけど(泣笑)
脚本家さんはホントは淀主役でやりたかった云々。私もその噂は聞きました。しかし、非業の死を遂げるからダメって何なんでしょうね? だったら、前回の主人公様はどうなるのか(苦笑)淀が主役だったら、まだましだったのか……今よりはましのような……そうでもないような…
おっしゃる通り、昔の大河は汚く、残酷な部分も赤裸々に描いていましたし、大河に出演することは役者さんにとってかなりのメリットであったはずなのに、今じゃ罰ゲームにみたいになってしまって……どうしてこうなっちゃったんでしょうね。
板垣×如月SSへのコメントありがとうございます。私は話に色気がないとよく言われるのでそう言っていただけると嬉しいです。まったり更新ではありますが、最後までお付き合いいただけましたら幸いです!