猟人日記（ねたばれ）

「女が川の前に立ち尽くしている。水面を見詰め、徐に上着を脱ぐ……」













【あらすじ】：貨物船の雑用係として働くジョニーはある日、裸同然の女性の水死体を発見する。それ以来ジョニーの内面に変化が訪れ…。

さつきづき氏とは別の意味でキワモノスキーな雨月は時々物凄く猟奇モノが見たくなります（病気）
で、その衝動に駆られて、タイトルで借りるのを決めたこの「猟人日記」

いつもいい人、誠実なユアンがどんな異常者を演じてくれるのか！　そして、その異常なユアンヴォイスは誰だ？　森川？　いやぁやっぱ病的なら平田さんだ！（褒めてます）なんて、思ってたのに…

家に帰って再生してみたら、吹替え版なし！！！
で、猟奇モノっていうより、R-１８指定だったっていう…！

完全に騙された！！！！！！！！！！！！！！！（←いや、お前が勝手に間違えただけだから！）

もう、とにかく出てくる女全員とユアンが犯りまくってます。
道ばたでも人気のない港でも相手の旦那が一緒に乗ってる船の中でも……！！

が、「きゃぁ恥ずかしい！！（＊ノノ）」なんて、甘い気分だの恥ずかしいだの……そういう感慨が一切湧いてこないっていう。
それは私がそういうモノを見慣れているという訳では決してなく！（声高に）、主人公の青年の何処までも冷めた態度のせいだと。

いや、ってかこの映画。全体的にとっても本能的なくせに無感動なんです。

セックスでは結構烈しく求め合ってるのに、感情的なものは一切伴っていない。
ただ気持ちよくなりたかったから犯っただけ……いや、多分そんな感慨もないな、この主人公は。

彼は自分の作品がなかなか認めてもらえない作家の卵なんですが、どうもそのあたりから「どうせ俺の気持ちなんて誰も分かりやしない」という気持ちが常に先に立ってしまうようで、

なんか凄い無気力で無感動。
何処にいても何をしても誰といても全て同じで全て無意味。虚しい虚しい…。

そんな感じがしました。
で、ラスト。彼が自分の罪を他人に被せ、まんまと逃げおおせるシーンも、罪を間逃れ、ほっとしてはいるんだけど、やっぱり虚しさを感じてしまうっていう…。

そういう孤独。理解出来ないことはないです。
ですが、やっぱり不快感を禁じ得ない。

いくら心に深い孤独を抱えてるっていってもねぇ。
あんなに誰でも彼でも……そして、後先も相手のことも全く考えない、んで極めつけが子どもが大嫌い。
ああいう奴は好かんです！！！