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雨月のブログです。BLサイト「イチゴウニゴウ。」運営中。

   

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何処までも安直

この制作陣は本ッ当に、つくづく! ……「武士」への敬愛なんて欠片も持ち合わせてないんだなぁッ!


それをこれでもかと思い知らされた、今週大河。まぁ、初めから順番に。

先週、「風が吹けば桶屋が儲かる!」並の「大政奉還→四民平等」という飛躍しまくったプレゼン(お前の理屈で考えると「建武の新政」で武士はこの世から消えとるわい!)と感情論でもって容堂様に建白書を書かせることに成功した福山龍馬。
意気揚々と上京する訳ですが、建白書を渡したきり、慶喜公がだんまりを決め込んでると聞いた途端、またも後藤様にクレーム。
おい、何やってんだよ! もっと強く働きかけて何とかしろよ! って……先週の、ほら、さっさと容堂様へのアポ取れよ! と同じですよね、これ。
なんでそんなに上から目線で命令するんだよ。後藤様は大事な盟友じゃなかったのかYO!

というか、そもそも建白書を見せただけで慶喜公が大政奉還を決意するだなんて考えだったんですか? 甘過ぎるだろう、その見解。もっと色々手を打て!

なんて、私の心の叫びが聞こえたのか。龍馬は自ら動く訳ですが……なんですか、永井さんにお目通りを願うあのシーン。おそらく、製作者サイドとしては、自分の命を狙ってる新選組がいようとお目通りを願う龍馬様カッケー! 演出なんでしょうが、浅はかな無謀者にしか見えません。んで、どんだけ新選組こけにすりゃ気が済むんだYO!(ってか、新選組は永井さんの護衛をやっていたんですか? そのへん詳しくないので何とも言えませんが。。。)

さらに言えば、この永井さんって何者ですか??? 過去、登場したことありましたっけ? 私の記憶には一切覚えがありません。勝先生の師匠とか言われてるんだから、出てきてないはずはないんでしょうが……私がボケたんでしょうか?

しかし、ここで「私が容堂公に建白書を書かせた」宣言はうざいですねぇ。大政奉還の時もそうでしたが、この龍馬さんはどうしてこう、自分の手柄を自慢しなければ気が済まないのでしょう? しかも「自分が一人が!」ですからね。こんなだから後で、「みんなのおかげで」なんてほざいても……嘘吐け。ホントは全部俺一人の手柄! って思ってるくせによ、としか思えないっていう。

で、幕府は今、諸外国や薩長につけ狙われ、まさに大嵐って他人事のように言ってましたが……いやいや、諸外国はともかく、薩長差し向けたのはお前じゃねぇかと思わずつっこみたくなったのは私だけでしょうか?

そして、その後。おそらくスルーするであろうと思っていた、かの有名な後藤様への手紙を出してきた訳ですが……今までの、気持ち悪いほどの平和主義論龍馬を完全に食い違ってるっていう。
あの心優しい龍馬様が、そこまでの決意を固められたのね! と思え! って意味なんでしょうが、このエピ入れるんだったら、目的のためなら時には過激なことも厭わないっていう黒い一面を出しておけっ! 人格が入れ替わったのか? としか思えないっての! 

しかも、今まで後藤様との盟友ぶりイベントを悉くカットしてきたせいで、「こういう手紙を送れば、後藤の野郎は奮起して慶喜に意見するだろうよ」って感じに見えてしまったんですよね。んで、史実では大政奉還を公で強く勧めたのは小松さんだったところを、敢えて後藤様に差し替えたのも、「ほらね? 龍馬様が後藤に発破をかけたから上手くいった!」と言われてるようで……何とも嫌な感じがしました。

さらにその合間に挟まれる、長崎商人&海援隊の「龍馬様万歳讃美歌」の嵐が気持ち悪いわ、胸焼けするわ。。。

と、ここまででも突っ込みどころ満載でうんざりだったのですが、こんなのはまだオードブルにすぎなかったっていう。本当のメインディッシュはここからでした。

久々に出てきた勝先生との語らい。唐突過ぎて面喰いましたが、勝先生が今まで散々龍馬がスルーしてきたこと……「幕府が潰れたら、たくさんの人間が路頭に迷うことになる」という問題を言及した時には、お! と思ったんですよ?
そうだ、その人たちに対しての罪悪感、憎しみを背負ってまでも大政奉還を成す覚悟があるのか? と。

しかし、それに対しての福山龍馬の返答が……

そんなこと、どうでもいいことですろぉ? 大政奉還が成ったら、侍も町人も農民もない。みんな平等になれる。何にでもなれるんだ。だから、好きなモノになって自分の食いぶちは自分で稼げばいいじゃない!」

この言葉には、ホント……一瞬耳を疑いましたよ。

この龍馬は「武士」は愚かで害悪でしかないモノで、今の世がこんなに乱れているのも全部武士のせい。だから、その「武士」さえいなくなれば、平等でみんな笑って暮らせる世の中を作ることが出来ると考えてる。

で、それを裏付けるように悉く貶められたように描かれる「武士」の皆さん。

龍馬よりずっと前から大政奉還論を唱えていた勝先生たち。慶喜に進言した小松さん。建白書を容堂公に書くよう進言し、幕府に出した後藤様等など……それら彼らの偉業を全部龍馬の一人の手柄にした挙句、彼ら「武士」は権力に縋りつく、矮小で無能で身勝手なモノとして表現する。

特に慶喜公なんて……勝先生が「もし慶喜公が大政奉還を決意されたのなら、そこには計り知れない苦悩や葛藤が~」とフォローしていましたが、大政奉還をした後でここまで自分を追い込んだ龍馬を憎むなんて……いくらなんでもあんまりです。

そして、そうやって貶めて貶めて描きたかったのは、「龍馬一人だけが正しかった、スーパーヒーロー」という陳腐な表現のためだけっていうのが。。。

武士や徳川幕府に一切敬意を払わない姿勢にも呆れますが、主人公が「自分は正しい完全ヒーロー」と思っている描写にはホントに呆れます。だってそんな人間、歴史ものでなくたって底が浅すぎるじゃないですか。

自分に正義があるようにあちらにもあちらの正義、守るものがある。そして自分の命を懸けたこの信念が、誰かを不幸にしてしまう。
そのことを一切考えず、苦悩も葛藤もなく、自分と考えの違う相手が全部悪くて間違ってて、自分だけは絶対正しい、間違いなんてない! なんて……そんな人間の何処に魅力があるっていうんです。

だから最後、「俺のおかげでもう武士の時代は終わったんじゃ、近藤さん。だからこれからは、わしらと新しい国を作ろう!」とどや顔で龍馬に言われた近藤さんの表情が切なすぎました。

新選組の人たちは、武士のいらない世なんて望んじゃいなかった。むしろ彼らは武士になりたくて、新選組を作り、武士よりも武士であろうとした人たちだったのに、そんな人たちに対してよくもまぁあんなことを…・…。

まさか、先週よりも強烈なパンチを早々に喰らうことになるとは思わなかったなぁ・・・
次回、最終回だそうですが、さてこのスーパーヒーロー龍馬様は一体全体どんな最期を迎えられるのか、見届けたいと思います。




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